倉庫
倉庫およびロジスティクスは、世界経済にとって不可欠なグローバル・サプライチェーンの要です。特にコロナ後、急成長するEコマースを倉庫労働者が牽引しています。しかし、彼らは不安定かつ安全でない労働条件を強いられることがあまりにも多いです。ITFはこの重要な部門を組織化し、ロジスティクス企業やその顧客、規制機関に対し、労働者を守り、良質な雇用を生み出す基準の確保にコミットするよう要求しています。
課題
倉庫労働者は、非現実的なノルマや目標達成のために、安全でない環境で働くことを余儀なくされています。また、多くの場合、良質な仕事を奪うビジネスモデルの中で行き過ぎた監視下に置かれています。ジャストインタイム・モデルへのシフト、アウトソーシングの横行、非正規労働者の利用増大は、労働者の権利やグローバル・サプライチェーンの重要な節目である倉庫・ロジスティクス業のレジリエンス(回復力)を脅かしています。自動化、アルゴリズム管理、人工知能、監視が進み、労働者虐待や搾取が加速しています。空港、港湾、鉄道車両基地や路面運輸全体に倉庫・ロジスティクスの足場を持つITF は、300 以上の加盟組合と協力して、倉庫・ロジスティクス業界の労働者の権利、使用者の説明責任、業界の持続可能性を確保するために、オルグや運動を展開しています。
ITFの優先事項
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説明責任
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権利
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安全
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デジタル化
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平等
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ITFの倉庫・ロジスティクスは世界の倉庫労働者の安全、権利、労働基準を向上させるために世界中で運動を展開しています。ITFの倉庫・ロジスティクス戦略には3つの柱があります。
- グローバルレベルで調整する団体交渉を通じて、業界をリードする労働者保護を確保します
世界中の倉庫・ロジスティクス会社に足場を持つITF加盟組合は、業界全体の基準引き上げにつながる、履行可能な労働条件を確保する団体協約を勝ち取るために、相互に協力しています。 - 自社のサプライチェーンにおける労働条件について企業に責任を負わせます
ITFは大手企業のサプライチェーン全体における労働者の安全、権利、条件の向上を実現するために、オルグや運動を展開しています。自社の商品・サービスを輸送・流通させているすべての労働者に対する企業の責任を追及します。 - 倉庫業界の競争の公平性確保を提唱しています
自社のサプライチェーンにおける労働者の待遇に対する使用者の説明責任を強化する法規制を提唱しています。また、世界のロジスティクスの透明性と説明責任を高め、基準を確立する法規制を確保するために、国内および国際レベルで活動しています。
ITFは世界中の倉庫・ロジスティクス労働者とその組合を結集させ、連帯を構築し、以下を通じてサプライ・チェーン全体の基準引き上げを目指します。
- 説明責任:自社の商品を輸送・流通させるすべての労働者に適正な労働基準を設定、実施する責任を企業に負わせます。
- 権利:労働者の権利を行使させ、加盟組合と協力しながら、組合を認知させたり、労働者が組合に加入して団体交渉を行えたりするようにします。
- 安全:安全でない労働条件を明るみにし、ノルマや目標よりも安全を優先させます。
- デジタル化:自動化、アルゴリズム管理、人工知能、監視等の新技術の導入が労働者のためになるようにします。
- 平等:加盟組合とともに、倉庫産業の女性、外国人労働者、その他の被搾されている労働者グループのインクルージョン(包摂)に取り組み、職場におけるアクセス、権利、平等を強化します。
港湾、空港、鉄道車両基地、路面運輸全体に倉庫・ロジスティクス事業が存在するため、ITFは世界の交通運輸産業全体で活動を展開し、グローバルサプライチェーンのあらゆるリンク(連結部)の労働者に勝利をもたらします。
私たちに影響を与える問題や、労働者の生活と未来の向上を目指す私たちの活動に関する最新ニュースをお届けします。
トルコのDHLロジスティクス労働者が画期的協約を締結
ITFの倉庫・ターミナル・ロジスティクス労働者運営委員会は、航空、海運、 鉄道、路面運輸等、あらゆる交通運輸部門の倉庫労働者代表で構成されています。また、女性・青年代表のほか、グローバル・サプライ・チェーンにおける倉庫・ロジスティクスのあらゆる側面を代表する各地域の組合活動家も参加しています。