港湾労働者は何百年もの間、世界を動かすために、重労働を行ってきました。世界中の埠頭、港、岸壁で荷役を行い、グローバルサプライチェーンの繋ぎ目としての重要な役割を果たしてきました。今日のグローバル化した経済においてほんの一握りの港湾大手が支配するこの産業は国際貿易の90％を担っています。
港湾を含むロジスティクスチェーンの民営化や市場統合、そして世界的なサプライチェーンの混乱により、港湾運送会社は記録的な利益を上げています。一方、港湾労働者やその他の海事労働者の命や生活は、コスト削減、雇用の非正規化、下請け、自動化、業界全体の安全・労働基準の切り下げ等によって脅かされています。ITF港湾部会は港湾の重要課題に取り組み、港湾労働者の生活と権利を守ろうとしない者に対して世界規模の運動を展開しています。
説明責任
安全
仕事の未来
平等
オルグ
国際基準
ITF港湾部会は世界の港湾労働者の安全、権利、労働基準を確保・向上させるために、世界各地で次のような運動を展開しています。
ITFの運動
APMターミナル、ボロレ、DPワールド、ハチソン・ポート・ホールディングス、PSAインターナショナルなど、世界の大手ターミナルオペレーターに関与し、世界レベルで基準の設定、引き上げを目指します。また、共通の課題や優先事項の解決に向けて企業と協議します。
ローカル、地域、グローバルのレベルでオルグやキャンペーンを展開し、団体協約、地域の枠組み協約、多国間協約を締結する力を構築していきます。
港湾労働者の基本的権利に対するあらゆる攻撃を明るみにし、使用者、政府、投資家、企業に対して、世界中の港湾労働者のディーセント・ワーク、労働基本権、真の社会的保護を確保する責任を追及します。
港湾労働者を代表して世界レベルの団体交渉を行ったり、国際労働機関（ILO）や国際海事機関（IMO）等の国際政策機関や国際荷役調整協会（ICHCA)等の業界団体に働きかけ、自動化やデジタル化、安全衛生、サステナビリティなど、港湾労働者が直面している重要な課題を提起します。
労働組合に加入する基本的権利に対する攻撃、スト権に対する攻撃、労働者やコミュニティーの生活を脅かす自動化・アウトソーシング・新たな雇用形態の脅威など、攻撃を受けている組合と港湾労働者に連帯し、ITFの世界的な影響力を行使する。
ITFと世界の港湾労組はオルグ、キャンペーン、交渉、研修を通じて組合の能力を強化し、資本家から労働者に力をシフトさせます。
港湾部会の戦略は、世界の港湾労働者にとっての重要課題に重点を置いています。
労働安全衛生：死亡・重傷事故の調査、「傍観者にとどまるな」プログラムのような研修プログラムの開発、労働者のための安全アプリの開発、さらには業界全体の安全基準の向上に向けたグローバルターミナルオペレーター、業界ワーキンググループ、各国政府との連携・協力を行っています。
仕事の未来：自動化やデジタル化が労働者やコミュニティの安全や生活、港湾の生産性、地域や国の経済にマイナスの影響を及ぼすことについて、事実を示しながら、使用者、政府、投資家の注意を喚起しています。
組合の組織率と多様性の向上：世界や地域のレベルでオルグを展開し、港湾労組の組織拡大を支援し、女性および青年にとって魅力的な産業にするために構造的な障壁を排除し、キャンペーンや交渉の能力を強化します。
私たちに影響を与える問題や、労働者の生活と未来の向上を目指す私たちの活動に関する最新ニュースをお届けします。
世界各国の様々な港湾労働者を代表するITF港湾部会委員会は、世界の港湾労働者と交通運輸労働者の権利向上を目指して活動しています。
連絡先
世界の港湾労働者やＩＴＦ加盟組合と一致団結し、公平かつ安全な港湾職場を実現するために、労働者の力を構築していきます。
