フィジーの警察当局がフィジー船社によるフィリピン人船員数十人の人身売買に対する捜査を開始したことを受け、ニュージーランドの交通運輸労組はニュージーランド政府の行動を求めている。
- ガウンダー・シッピングは、フィジーのフェリーに乗り組むフィリピン人船員20人を雇用した。
- ガウンダー・シッピングは月額1000米ドルの賃金を約束したが、フィジー到着後の船員に支払った金額はこれを大幅に下回るものだった。
- ガウンダー・シッピングは船員に25万豪ドルを超える未払賃金を支払うことを拒否している。
「何十人ものフィリピン人船員が、公正な賃金と労働条件を約束され、フィジー最大のフェリー会社で働くために我々の地域にやって来た。しかし、フィジー政府は、このフェリー会社に雇用契約を遵守させ、基本的労働権や人権を保障させることを怠ったため、船員らは自らの意思に反して何年間もフィジーで働かされ続けている」とトリッヒ議長は続けた。
フィジーの労働、入管、警察当局は、ガウンダー・シッピングに対する船員の苦情を3か月以上も放置していたが、ITFが2月に本件をメディアに訴えた後、ようやく対応し始めた。
トリッヒ議長は、ニュージーランドの組合はフィジー警察が捜査を開始したことを歓迎するが、船員の帰国後に元の木阿弥になることが懸念されると指摘し、次のように語った。
「ニュージーランドのITF加盟組合を代表して、ニュージーランドの外相と職場環境担当相に書簡を送り、フィジーの外相および労働相に本件を直ちに提起することを要請した。フィジー政府は、我々ニュージーランド人が労働者虐待に対する徹底的な捜査と法を犯した雇用主の起訴を望んでいることを知る必要がある」
「もう二度とこのようなことが起こらないよう、フィジー政府が法改正や法の履行などを約束することを望む。ニュージーランド政府は必要に応じ支援を申し出るべきだ。我々の地域で外国人労働者の搾取や人身売買が行われることを許さない」
フィジーの現行の法制度では、外国人労働者はフィジー国民と同等の保護を受けられず、虐待を通告することが難しい。
ガウンダー・シッピングは、権利について現地の組合に相談した船員3人を12月に解雇した。3人は遠く離れた港で遺棄され、スバに戻る前の晩を港で過ごさなければならなかった。フィジーの現行法では、この解雇は違法にあたる可能性が高い。
「フィジーの組合が外国人労働者を含む労働者のための活動を拡充できるよう、フィジー政府が組合に対する認識を強化することを求めている点を支持する。過少支払や虐待の問題が発生した場合に、労働者が恐れを抱くことなく声を上げるのを支援する強い組合が存在することが最も望ましい。組合を結成したり、加入したりする権利は基本的人権の一つだ」トリッヒ議長は語った。
また、フィジーが最近、国連人権理事会の議長選挙に勝利し、人権擁護を約束したことを説明し、次のように述べた。
「そのリーダーシップを国内で示す時が来た」