ITFとメキシコのITF加盟組合は、メキシコで交通運輸が拡大していく中で、労働者の権利が確実に中心に据えられるよう担保すべく、成長計画を発表した。
手始めに、メキシコのITF加盟組合協議会(NCC)が画期的な交通運輸シンポジウムの開催を計画している。シンポジウムには、交通運輸関係のステークホルダーが集まり、組合員を増やし、既存の組合員を活性化し、革新的なキャンペーンを展開し、グローバルおよび地域レベルの政策に影響を及ぼすための3か年計画を策定する予定だ。
メキシコは、中南米地域の重要な輸送ハブであり、全ての交通運輸部門で野心的な拡張計画が立てられている。政府は最近、港や鉄道の輸送能力の拡大、主要道路の改良など、多額のインフラ投資を行う計画を発表した。交通運輸はメキシコ経済の主な牽引産業であり、年間10億米ドル以上の価値を生み出していると言われている。
これを受け、ITFのロブ・ジョンストン書記次長は、次のように述べた。「メキシコ政府は、交通運輸産業の重要性、ひいては交通運輸の投資戦略の重要性を理解している。交通運輸産業の労働者が組合に組織されることを通じ、しかるべき認識を受け、権利を確保できるよう担保する必要がある。このシンポジウムはその目標に向けた一歩であり、この成長計画は最終的にその実施に責任をもつメキシコのITF加盟組合に帰属すべきものだ」
メキシコの運輸業界では500万人以上が働いていると言われているが、サプライチェーンに関わるインフォーマル労働者を含めれば、この数は遥かに高くなる可能性がある。
ITFは、メキシコでのITFの知名度を上げるべく、新たにITFに加盟する潜在性のある組合の分析に成功した。これが実現すれば、これらの新たな加盟組合の存在により、メキシコの全ての運輸部門において、ITFの影響力と活動能力が大幅に拡大するだろう。
エドガー・ディアス米州間地域部長代行も次のように補足した。「メキシコの組合は、中南米・カリブ海地域最大のITF加盟組合であるべきで、ITFが今行っている活動により、近い将来、それを確実に現実にすることができるだろう。加盟組合がこれを実現すると約束してくれており、ITF活動のための強固な地盤はできている」
シンポジウムの他、ITFは2021年にメキシコで内陸運輸総会を開催する予定だ。総会には100か国以上から組合活動家が参加するだろう。
ITF執行委員でもあるメキシコ運輸労組のベニート・ベハーナ・Y・ロメは次のように述べ、この戦略を歓迎した:「我々もITFの野心的な計画を支援できて嬉しい。長年、メキシコは日陰の存在だったが、今こそ大胆な計画を立てるべき時が来ている」
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