ケニアのITF加盟路面運輸労組は、3月8日の世界女性デーにナイロビをデモ行進し、ナイロビのバス高速輸送システム(BRT)に関する意見書を運輸省に提出した。
デモ行進は、運輸労組(TAWU)、マタツ労組(MWU)、公共交通事業者労組(PUTON)が主催し、ITFが支援するものだった。ケニア政府に対し、BRTシステムを計画する際、ジェンダー平等などの問題を考慮するよう訴えた。
ITFは少し前に、BRTが公共交通労働者に及ぼす影響をまとめた世界労働研究所(Global Labour Institute)の報告書を発表している。
以下の要求が、ケニア住宅都市開発省のチャールズ・ヒンガ・ムワウラ秘書官に提出された。
- ナイロビ首都圏交通局(NAMATA)は、BRTプロジェクトを実施するにあたり、女性労働者に対する差別の問題(衛生設備の利用、賃金不平等、職場の安全を含む)に対応するために、組合と協力するべきである。
- BRTの設計及び実施に当たり、労働組合を通じて、労働者の声を反映させることを優先させなければならない。
- BRT事業者は、BRTプロジェクトのために職を失う可能性のある労働者35,000人の雇用を第一に考え、透明性のある採用手続きを取らなければならない。
- BRTプロジェクトのために職を失う可能性のある労働者の再訓練を実施すべきである。
- マタツ(インフォーマルの民営ミニバス)産業の改善およびフォーマル化のプロセスを設け、BRTシステムと統合させる。
- NAMATAは、BRT路線と連結する道路の改修をインフラ開発計画に盛り込ませる。
ヒンガ氏は、意見書提出のために住宅都市開発省を訪れた労組に次のように語った。「BRTは、皆さん全員に雇用機会をもたらす。マタツ労働者の利益が反映されるよう、組合と協力していく。組合は最も重要なステークホルダー(利害関係者)だ」
https://twitter.com/PSCharlesHinga/status/1104001713751687169
ダン・ミハディTAWU書記長は、ヒンガ秘書官との会合を歓迎し、次のように述べた。「我々はBRTに反対しているのではない。労働者の声が排除されていることを懸念しているのだ。今日、一歩前進できたことを嬉しく思う。これが継続されることを望む」
ケニアのBRTプロジェクトは発展段階にあり、重要なステークホルダーであるマタツ労働者は、プロジェクトの決定や計画への関与を求めている。
アナ・クルメITFアフリカ地域部次長は次のように述べた。「インフォーマル部門は都市交通の重要な要素だ。3労組は、ジェンダー平等などの重要な要求を行う際、団結と秩序を見せた。彼らが BRTプロジェクトに関与することを期待する」
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