Skip to main content

クウェートでハンスト中の船員が入院

ニュース 記者発表資料 26 Jan 2021

 インド、トルコ、アゼルバイジャン、バングラデシュの船員によるハンストが3週目に入った。ばら積み貨物船ウラ号(IMO番号:8102414)に乗船していた彼らは、遺棄された後、下船と未払い賃金(40万ドル強)の回収を実現するために、必死の思いで、17日からクウェートのシュワイバ港でハンストを行っている。

 彼らのうち6人が既に血圧と血糖値を安定させるために入院した。このまま食事を拒み続ければ、命が危ない。

 「船員の命を救うために、クウェート当局は直ちに行動を起こさなければならない。本来、カタールの船主と旗国のパラオに責任があるのだが、我々はクウェートのリーダーシップに期待している」とITFアラブ・イラン・ネットワーク・コーディネーターのモハメド・アラチェディは説明した。

 「彼らのほとんどが14か月間も乗船している。2年を超えている者もいる。彼らは家族の元に帰れるよう、現地の交替船員の手配をクウェートに求めているだけだ」とアラチェディは続けた。

 カタールの船主、アスワン・トレーディング・アンド・コントラクティングは11か月前に彼らを遺棄した。同社は2017年からブラックリストに載っている。

 収入も仕事も奪われた彼らは、決死の覚悟で未払い賃金の回収を目指すしかなかった。手ぶらで家族の元に帰るわけにはいかないと彼らは言う。

 「父がコロナ禍で職を失ってから、私が父、母、姉、弟の面倒を見ている。仕事があるのは私だけなのに、もう11か月間も給料を貰っていない。ローンも払えない」と彼らの一人はITFに語った。

 通常、遺棄の場合は旗国が介入し、乗組員の生命の保護と未払い賃金の支払いを実施させる。

 「パラオは責任を果たしていない。ITFは物資の供給や賃金の支払いを何度も訴えてきた。しかし、何の措置も講じられていない」とアラチェディ。

 パラオは20209月にウラ号の登録を抹消した。乗組員の問題が解決されないまま、本船は籍がないままとなっている。

 「旗国が存在しないため、問題の解決はクウェート海事当局にかかっている。クウェートには船員の命を救うための法的・道徳的責任がある。ITFはあらゆる方法で支援するためにスタンバイしている」とアラチェディは語った。

 

 

現場の声

ニュース 28 Jun 2024

チリの労働運動に大きな打撃

 国際運輸労連 (ITF) はチリの全国鉄道旅客貨物輸送労連 (FNTF) のホセ・ ボニン委員長の死去にショックを受け、悲しみに暮れている。  ボニンは 6 月 20 日未明、列車二台の正面衝突事故の犠牲となった。銅 1,346 トンを積載した貨物列車を運転していた。  初期の報道によると、チリ国鉄 (EFE) の試運転列車と私鉄フェパサの貨物列車が衝突した。  ITF のスティーブ
ニュース 記者発表資料 10 Jun 2024

不透明な船籍ビジネスの代償を払わされる船員

紅海で発生した事件は、「便宜置籍船」の増殖を許すことの危険性を示している。 ITF マリタイム・コーディネーターの ジャクリーン・スミス – アルジャジーラ による報道。 4 月 13 日、イラン・イスラム革命防衛隊の海軍部隊が、ホルムズ海峡でポルトガル船籍のコンテナ船、 MSC アリエス号を拿捕し、乗組員を拘束した。本船はスイスに本社を置くメディタレニアン海運会社が、イスラエルの大富豪エアフ
ニュース 06 Jun 2024

「組合か仕事かどちらかを選べ」と言われた港湾労働者たち

 トルコの港湾労働者は、敵対的な使用者から、自ら組合を選んで加入する権利を攻撃されている。  ボルサン港の港湾労働者は 3 月、港湾労組の リマン・イシュ に加入した。使用者のボルサン・ロジスティック AS はこれを受け、 6 人を解雇した。この6人はその後、地元の政治家の介入により、復職した。  5 月 21 日、同社は労働者が自ら選んだ組合に加入する権利を尊重するという約束を反故にし、 37