フランスの労働組合がシャルル・ド・ゴール(ロワシー)空港とオルリー空港を運営するパリ空港公社を相手に、7月1~5日にストライキを実施する準備を進める中、国際運輸労連(ITF)とその欧州部門の欧州運輸労連(ETF)は力強い連帯を表明している。
ITFとETFはまた、フランスの組合が、5日間のストに入る直前に、シャルル・ド・ゴール空港とオルリー空港で実施を計画しているデモについても、全面的に支持している。
今回の争議は、パリ空港公社による大量解雇と、空港の従業員と新たな労働契約を結ぶとする同社の一方的な長期計画をめぐって発生した。新たな契約の締結は、賃金の引き下げ、雇用喪失、従業員の権利とボーナスの削減につながると組合は主張する。
今回のストライキはCGT、CFE-CGE、Unsa、CFDT、FOなどの労働組合が共同で呼びかけており、これらの組合は共同プレスリリースを発表し、会社側の提案は、「全従業員が一か月分以上の給与を確実に引き下げられることになり、通勤時間の長時間化につながる勤務地の移動を余儀なくされるだろう」と述べた。
最近では、フランスの航空業界のリーダーたちが「旅行したいという人々の欲求が消えることはない。予防接種促進キャンペーンとPCR検査の実施拡大に支えられ、この夏には再び乗客数が大幅に増加するだろう」と指摘している。また、航空貨物の量は、コロナ禍前を上回る勢いで大幅に増加している。
しかし、パリ空港公社は適正な賃金を得られる正規の雇用を切ろうとしている。同社が純粋に日和見的なこうした行動を取る目的は、長年働いてきた労働者を、賃金の安い非正規の若年労働者に置き換え、これまで以上にこき使うためだ。一方、解雇された労働者が退職金を受け取って、労働市場で新たに同等の仕事を見つけられる見込みはますます悪化している。受け入れがたい事実だ。
コロナ禍で航空産業の重要性が浮き彫りになったばかりだ。航空産業は市民の命を救い、市民と地域社会の安全を保障し、経済が麻痺しないように経済を動かし続けている。
ITFとETFは、パリ空港公社が残酷かつ一方的な計画を直ちに撤回し、空港で働く労働者を組織する全ての組合と誠意を持って交渉し、公正に問題を解決することを要求する。
我々は今後も状況を注意深く監視し、フランスの仲間に連帯を示すよう、加盟組合を動員していくつもりだ。