先週、米政府は海軍病院船「マーシー」と「コンフォート」をロサンゼルスとニューヨークに派遣した。
新型コロナウイルスの感染者急増で、両州の病院の収容能力は間もなく限界に達する見込みだ。2隻は病床1000床を有する。
これらの病院船には民間の船員が乗り組み、運航や貨物の揚げ積み、設備の修繕の補助等を行っている。彼らはITFに加盟するSIU、MEBA、MM&Pが組織している。
「米国の船員組合は、必要とされる時に支援・救援を行う長い歴史がある。今回も例外ではない。この危機を克服するために、政府や業界と協力していく」とITF船員部会議長を務めるSIUのデビッド・ヘインデル財務部長は語った。
ITF加盟港湾労組のILWUやILAも政府の取り組みを支援している。27日、ILWUの第13支部、第63支部、第94支部はマーシーの入港を歓迎し、接岸業務に就いた。
「ILWUの港湾労働者、機械工、港湾事務員、フォアマンは、サプライチェーンの最前線で働くヒーローだ。経済や貨物の動きを止めないために、日々奮闘している。ロサンゼルス港での協力は、新型コロナウイルス対策へのILWUの協力の一部に過ぎない」とITF港湾部会副議長を務めるILWUのウィリー・アダムス委員長は語った。
コンフォートは30日にニューヨーク市に到着する予定だ。ILAが出迎え、救援活動を支援する。
「このパンデミックにおけるILA組合員の献身的な姿勢に感銘を受ける。我々は港を開け、救命隊員を支援し、必要物資を届けるという目標を共有している」とILAのハロルド・ダゲット委員長は述べた。
病院船に協力する米国の海事組合だけでなく、世界の船員組合と港湾労組はサプライチェーンを維持する上で重要な役割を果たしている。自身や家族への感染リスクにもかかわらず、重要な医薬品や物資の運搬を担っている。
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