Skip to main content

北米港湾労働者の人種差別反対闘争に対する国際的な支援

ニュース 23 Jun 2020

 ILAとILWUの港湾労働者が、ジョージ・フロイドや人種差別と警察の蛮行の犠牲となった数えきれないほど多くの人々に連帯して、米国の東西両岸で作業停止を行ってから1週間後の6月19日に世界の港湾労働者がILWUやILWUカナダに連帯し、人種間の平等と社会正義を訴える。

 ILWUの抗議デモに加わるのは、港湾労働者を組織するイタリアのFILT-CGIL、FIT-CISL、Uiltrasporti。制度的・構造的な人種差別や警察の蛮行の撤廃と経済的不平等の解消を訴える。ITFと欧州運輸労連(ETF)もこのデモを支持している。

 デモは米国で「自由の日」に制定されている6月19日に実施される。この日は、1865年6月19日に北軍のゴードン・グレンジャー将軍がテキサス州で奴隷解放宣言を読み上げた日だ。2年半前の奴隷解放宣言で奴隷制度は正式に廃止されたものの、同宣言は全米で一律に実施されたわけではなかった。

 イタリアでデモに加わるFILT-CGIL、FIT-CISL、Uiltrasportiは、共同声明の中で次のように述べている。「米国とカナダの仲間に連帯し、米国や世界各国でみられる人種差別の撤廃を訴える。労働組合は正義のために闘ってきた長い歴史がある。港湾だけでなく、全ての都市、地域において、あらゆる形態の憎悪、偏見、不正に反対する」

 ITF港湾部会第一副議長を務めるILWUのウィリー・アダムス委員長は次のように語った。「我々はILWUの創設者たち(1934年の米西岸港湾ストで命を落とした者を含む)の精神を受け継ぎ、6月19日の自由の日に抗議デモを行う。“一人に対する攻撃は全員に対する攻撃と同じだ”という彼らの信条は今でも我々の心に生きている」

 「自由の日はアフリカ系アメリカ人のコミュニティでは長年認識されてきたが、他の多くの人たちにとってはあまり知られてこなかった。しかし、ジョージ・フロイドが殺害された今、制度的・構造的な人種差別の問題を是正する方法に目が向けられている。本日、米国西海岸とイタリアの何千人もの港湾労働者が作業を停止し、人種間の平等と社会正義に対するコミットメントを表明する」

 ILWUの作業停止は地球の反対側の労働組合からも支持されている。ITF会長兼港湾部会議長のパディ・クラムリン豪海事組合(MUA)委員長は次のように語った。「人種差別は広く行われているため、見過ごされることがよくあるが、白昼に記録され、国家権力の乱用を明るみにしたジョージ・フロイド殺害事件は世界に大きな衝撃を与えた」

 「社会正義を追求する運動が勢いを増す中で、この残虐な殺人事件は人種差別問題を人道問題として全面に押し出した。ITFとMUAは米国、カナダ、そして世界の仲間たちと連帯し、人種的正義と社会正義のために闘い続ける」

 「ITFファミリーは、今日、そしてこれからも、“黒人の命は大切だ。人種的正義は重要だ。黒人の仲間たちとの連帯は重要だ”と言い続ける」

 ETF港湾部会のテリエ・サミュエルソン議長は次のように述べた。「人種的正義と社会正義のために闘うILWUの仲間を支持する。イタリアの港湾労働者を支持する。世界の港湾労働者は、あらゆる人の人権と尊厳を守るために、一致団結して声を上げる」

Joint Statement Logos

 

Post new comment

Restricted HTML

  • Allowed HTML tags: <a href hreflang> <em> <strong> <cite> <blockquote cite> <code> <ul type> <ol start type> <li> <dl> <dt> <dd> <h2 id> <h3 id> <h4 id> <h5 id> <h6 id>
  • Lines and paragraphs break automatically.
  • Web page addresses and email addresses turn into links automatically.

現場の声

ニュース 01 Jul 2024

LGBT+の労働者は組合に誇りを持っている

 「一人に対する攻撃は全員に対する攻撃だ」 この原則は交通運輸産業の労働者を含む世界中の労働者の運動を何世代にもわたって鼓舞してきた。レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、その他クィアの労働者は、労働組合運動において常に重要な役割を果たしてきたが、近年になってようやく、彼らの貢献と彼らが職場で直面している問題が認識されるようになった。  ITF はまず
ニュース 28 Jun 2024

チリの労働運動に大きな打撃

 国際運輸労連 (ITF) はチリの全国鉄道旅客貨物輸送労連 (FNTF) のホセ・ ボニン委員長の死去にショックを受け、悲しみに暮れている。  ボニンは 6 月 20 日未明、列車二台の正面衝突事故の犠牲となった。銅 1,346 トンを積載した貨物列車を運転していた。  初期の報道によると、チリ国鉄 (EFE) の試運転列車と私鉄フェパサの貨物列車が衝突した。  ITF のスティーブ
ニュース 記者発表資料 10 Jun 2024

不透明な船籍ビジネスの代償を払わされる船員

紅海で発生した事件は、「便宜置籍船」の増殖を許すことの危険性を示している。 ITF マリタイム・コーディネーターの ジャクリーン・スミス – アルジャジーラ による報道。 4 月 13 日、イラン・イスラム革命防衛隊の海軍部隊が、ホルムズ海峡でポルトガル船籍のコンテナ船、 MSC アリエス号を拿捕し、乗組員を拘束した。本船はスイスに本社を置くメディタレニアン海運会社が、イスラエルの大富豪エアフ