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国際運輸労連(ITF)は、トイレ利用の権利は人権であるという考えから、2019年11月19日の世界トイレデーに「交運労働者衛生憲章」を立ち上げる。
この憲章は、交通運輸労働者のトイレ利用を保障するために使用者や政府が取るべき行動の指針を示している。また、労働者や組合が現状を分析するためのチェックリストも盛り込まれている。
世界トイレデーは、世界の衛生危機に取り組み、2030年までに全てのひとびとの衛生の確保を目指す国連持続可能な開発目標(SDG)6の達成に向けて行動を起こす日である。今日、6億7300万人が野外で排泄していると言われている。
トイレ利用は、移動中の交運労働者にとっては特に困難だ。労働者の命を危険にさらすほどの劣悪な衛生環境は世界中で数多く見られる。トイレ利用の問題は主に女性交運労働者の問題だが、状況改善は全ての労働者の利益となる。
ITF交運労働者衛生憲章は以下を要求している。
- 屋外・屋内の照明が確保された安全で清潔な男性・女性トイレへのアクセス
- よく換気され、施錠可能な個室
- 清潔な水を利用した、適切な衛生(洗浄)設備
- 安価で適切な生理用品の提供
- 有給の休憩-勤務中の交通運輸労働者が必要な時に遅延や減給の心配なくトイレを利用できること
ITFのダイアナ・ホランド女性委員会議長は次のように語った。「組合はこの憲章を労使交渉に使ってほしい。全ての使用者はこの憲章を基に現状を分析してほしい。政治家に法整備を訴える際も活用できる。世界中の交運労働者にとって重要なこの問題を解決するチャンスだ」
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