モリソン政権に後押しされたBHP社とブルースコープ社が最近、オーストラリア人船員を解雇したことを受けて、労働者とオーストラリア海事組合はキャンベラの国会議事堂前の芝生に、「オーストラリア海運の雇用を守ろう」大使館を設置した。
カナダで行われた集会の様子もオーストラリアにライブストリーミングで送られた。集会では、カナダの船員と港湾労働者が、内航海運で働く船員の雇用を守るカボタージュ法を制定するようオーストラリア政府に訴えた。
ITFカボタージュ・タスクフォースの議長を務める、カナダ国際船員組合(カナダSIU)のジェームズ・ギヴン委員長は、次のように述べた。 「オーストラリアであれ、カナダであれ、どこの国であれ、我々は海の仲間だから、これは自分たちを守る闘いだ」
「先ほど、オーストラリアの高等弁務官と会い、『オーストラリアの内航はオーストラリア人の職域だ」というメッセージをオーストラリア政府に伝えて欲しい』と要請してきたところだ。今や世界がこの問題に注目している。これはもうオーストラリアだけの問題ではない。カナダの船員たちがこの問題を知った今、世界中にこの運動を広げていくつもりだ」とギヴン委員長は述べる。
SIUの他、カナダ東海岸ではILAとCUPE第375支部、西海岸ではILWUカナダも、トロント、オタワ、バンクーバーでそれぞれ抗議運動に参加し、オーストラリア人船員への支援を表明した。同時に、キャンベラ、メルボルン、ポートケンブラで集会が開かれた。このように、カナダ全国で組合が内航海運に従事する船員の雇用を保護するため、カボタージュ法を制定することをオーストラリア政府に求めた。
先月、オーストラリア西部のポートヘッドランドからポートケンブラの製鋼所に鉄鉱石を輸送する2隻の船で80人のオーストラリア人船員が予告なしに解雇され、労働コストの安価な外国人船員に置き換えられた。 カボタージュ法がないため、こうした慣行は完全に合法的であり、船員のレイオフは今後も続くだろうと懸念している。
1月、オーストラリアの代表団がカナダを訪れ、世界で最も優れていると考えられているカナダの内航海運政策について学んだ。オーストラリアの厳しい現状を考えると、カボタージュ法を世界中で確保することの重要性が痛感される。
「カナダの仲間たちは、カナダに所在するオーストラリア高等弁務官と面談し、これは国際的な闘争であり、世界中の船員たちが自国の内航海運で働く権利を守るために団結しているというメッセージを声高に訴えてくれた。我々は今日、ここキャンベラで、BHPやブルースコープと結託し、今私の後ろに立っているこの労働者たちを解雇した政治家とモリソン政権に対し、同じメッセージを声高に訴えた」とオーストラリア海事組合(MUA)のウォーレン・スミス全国書記次長は述べた。
「彼ら(BHPとBlueScope)は、税金も支払わず、法律上の権利もなく、労働権もない分野に投資している。我々は自分の国で、自分の国の海で、道路で、トラック業界で、製造業で働く権利を守るために闘っていく。国粋主義ではない。この国の富を築いた全てのオーストラリア人の権利を守る闘いだ」とITF会長を務めるMUAのパディ・クラムリン全国書記長は述べた。
「これはこの国の大きな転機となる。我々は公平で、ものを製造し、大企業がきちんと税金を払う国、完全雇用の国、国民皆保険の国を目指している。それを実現できるのは唯一、労働者だけなのだ」
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