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ITFとウーバーが配達員のためのグローバル安全憲章を制定

ニュース

2024年4月25日配信

新たな合意の下で社会的対話を継続するITFとウーバーが配達員のための安全憲章を制定した。

  • これにより、ウーバーは世界1万1千以上の都市の何百万人もの配達員の安全衛生の拡充にコミットする。
  • また、ITFとウーバーは世界中のドライバー・配達員の労働条件向上に関する社会的対話を継続するために、両者の覚書を更新した。 
  • これは、2年以上にわたる両者の協力により、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、英国のプラットフォーム労働者の保護が強化されたことを受けてのことである。

 ITFとウーバーは、世界の11千以上の都市の何百万人もの配達員の安全衛生向上を目指す憲章を合同で制定した。

 「配達員の安全衛生に関するグローバル憲章」は、ウーバーが拡充を約束している12の原則を紹介している。配達員、特にウーバーのプラットフォームで自転車やスクーター、バイクを使って配達を行う配達員に特有の安全上の懸念に対応している。

 安全設備の利用支援、アプリ内の交通安全機能の導入、対人面での安全およびメンタルヘルスの支援強化、配達員やその代表者と協力しながら安全かつ持続可能な基準を提唱することなどが盛り込まれている。

 ITFとウーバーが世界各地のプラットフォーム労働者に影響を及ぼす問題(労働組合による代表、結社の自由、団体交渉、安全衛生、社会的保護、紛争解決など)について労使対話を継続するというコミットメントを再確認するものだ。

 2年以上前に両者が覚書(MOU)を締結して以来、世界各国のプラットフォーム労働者の労働条件および権利に関して有意義な進展がみられた。 

 この歴史的な両者の協力により、ウーバーと英国およびベルギーのITF加盟組合との間で二つの協約が締結された結果、労働条件が保証されたほか、アカウント停止に対する不服申し立て手続きの導入や労働者の利益代表の強化が実現した。

 オーストラリア では、すべてのプラットフォーム労働者を対象とする産別最低賃金を規定する画期的な新法が採択された。ブラジルでは、ウーバー等のプラットフォーム企業、ITF加盟組合、政府当局が参画する社会的対話のプロセスを経て、ライドシェア・ドライバーのための新たな規制が導入された。

 ここ2年間のこれらの成果は、プラットフォーム企業と労働組合は協力してドライバーや配達員の労働条件改善に注力すれば、話し合いを通じて妥協点を見出すことができることを示した。

 

 ITFのスティーブン・コットン書記長は次のようにコメントした。

 「ITFが最も重視していることは、労働者の命と生活を守り、労働安全衛生基準の設定に労働者の意見を反映させることだ。本日の発表は、何百万人もの労働者の労働条件改善に向けた第一歩だ」

 「このグローバル安全憲章の意義を過小評価してはならない。何百万人もの労働者が、職場の安全についての決定、要求に関して発言権を持っているという認識の下で仕事に取り組むことができる。これこそあるべき姿だ」

 「ITFは、どの企業であれ、どの輸送モードであれ、労働者を守るために常に目を光らせている。悪しき慣行を非難することを止めるつもりはない。一方、ウーバーとの初の安全憲章が示している通り、企業と労働組合が協力すれば、すべての人に利益がもたらされる」

 

 ウーバーのピエール・ディミトリ・ゴア=コティ配達事業担当上級副社長は次のように語った。「配達員は多くの人々の日常生活を支える重要な役割を果たしている。ボタン一つでほとんど全てのものが配達可能となっている。ITFと協力しながら、ウーバーのプラットフォームで配達するすべての人の健康、安全、福利を大切にする、業界をリードするこの憲章を展開できることを誇りに思う」

 

 ウーバーのグローバル・パブリック・ポリシー責任者のアンドリュー・バーン氏は次のように述べた。「業界をリードする、ITFとのパートナーシップは、世界中の何十万人ものプラットフォーム労働者の条件改善を実現した。やるべきことはまだ多く残されており、すべての点で両者の見解が一致するわけではないが、ウーバー、ITFITF加盟組合が協力し合えば、重要な問題で意義ある前進を遂げられることは明らかだ。ITFとのパートナーシップや配達員の安全衛生に関するグローバル憲章をきっかけに、より多くの政策立案者や政労使の代表者、プラットフォーム企業が、すべての人のためにプラットフォーム労働を改善するという我々の共通のコミットメントに加わることを期待する。

 


編集者への注記 

 

配達員の安全衛生に関するITF/ウーバーグローバル憲章について

 この憲章は12の原則から構成され、ウーバーがいかにして配達員を積極的にサポートし、安全問題をアプリに組み込み、配達員の安全向上のために都市や労働者の代表と協力しているかを概説している。道路上や対人面での安全性、メンタルヘルス、職場の安全に対するコミットメントとともに、配達員の安全衛生への支援強化が表明されている。「フォロー・マイライド」、「アプリ内緊急ボタン」、ヘルメット検知機能、自転車およびバイクの安全チェックリストなど、配達員の安全のためのウーバーの既存の投資が基盤となっている。

 

プラットフォーム労働改善への継続的なコミットメント

 ウーバーとITF2022年、世界のドライバー・配達員のディーセント・ワークを継続的に支援するための社会的対話を開始するために覚書を締結した。 

 2年後、両者の協力の成果を踏まえて、覚書はさらに2年間延長された。ITFとウーバーは、ウーバーの全ドライバー・配達員の経験をより良いものにする大規模なプロジェクトに取り組み、ドライバー・配達員がどのアプリを使っていても、同じレベルの保護を受けられるようにする。

 

問い合わせ  

ITF: Jessica Summers | summers_jessica@itf.org.uk | +44 7702 259612 

ウーバー: Caspar Nixon | caspar@uber.com | +44 7731 558 233 

 

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