2月にタンジールで開催された最初の研修会の後、レバノン、オマーン、イラク、イエメンのITF加盟組合が6月17~18日にベイルートで行われた教育研修セミナーに参加した。
「アラブ地域の連絡担当者の訓練は、アラブの港に電話をかけてくる船員に対し、より効率的な支援を提供するというITFの継続的な戦略アプローチの要だ」とITFのインスペクター・コーディネーターを務めるスティーブ・トラウズデールは語る。
「中南米ネットワークと同様、ITFはアラブ地域の国々の船員に援助と連帯、信頼できる支援を提供する能力を拡大したい。一方、ITFの海事関係キャンペーンの重要な目標に向け、情報を結集する能力も高めたい」とトラウズデールは言う。
6月19日のセミナーの直後にITFとともにシリアとレバノンの組合の役員がラタキア港で拘留中のシリア籍船レディー・キャロライン号を訪船し、歴史的な一歩を踏み出した。
「ITFがシリアで訪船を実施したのは今回が初めてだ。さらに重要なことに、遺棄された船員に支援を提供することができた」とITFインスペクターでアラブ地域連絡ネットワークのリーダーを務めるモハメド・アラチェディは述べる。
レバノン船員組合の委員長で、新しくレバノンの連絡担当者に決まったナセル・ナザールと、シリアの船員組合のサミル・ヘイダル委員長が同船に乗り込み、食糧や、水、テレホンカードなどの生活に必要な必需品を購入するための資金を乗組員に手渡した。
「同船は法廷で拘留が確定しており、シリア、インド、エジプト、トルコ出身の13人の船員は未払い賃金と本国送還を求める裁判を起こしていた」とアラチェディは述べる。
「引き続き連絡担当者や組合と協力し、乗組員の本国送還と未払い賃金回収のための支援を提供していく。アラブ地域連絡ネットワークを動員し、悪辣な船主の処遇に苦しむ船員を支援することに集中していく」
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