ITFと国際道路輸送連盟(IRU)は、新型コロナウイルスのパンデミックの間もグローバルサプライチェーンを止めないよう、各国政府と国際機関に支援を求める共同声明を発表した。
この声明は、道路輸送産業の労働者と企業が社会に果たしている重要な貢献や、コロナ危機への対応および克服の上で彼らが果たしている重要な役割を認識するための要求項目を挙げ、緊急の行動を求めている。
トラックまたはバスによる道路輸送は、グローバル経済をうまく機能させるために不可欠だ。
よって、ITFとIRUは以下の緊急行動を求める。
- 道路輸送を重要業務に指定する
- 商業ドライバーが果たす重要な役割を認識する
- 新型コロナウイルスへの対応がなされている間、交通運輸労働者をキーワーカー(市民生活維持に不可欠な業務に従事する労働者)として扱い、他の 同等の保護を与える。
- 国境を越える物流を担うドライバーの安全と健康を保障する
- 中小の道路輸送事業者に優先的な公的支援を行う
- ドライバーに敬意ある待遇や労働条件を確保するよう、利用者、荷主、当局に要請する
また、最も重要なこととして、ITFとIRUは、モビリティ(人とモノの移動)とサプライチェーンの継続性と回復力を支えるために、国、地域、および国際機関が事前に計画を立て、道路輸送業界、特に中小企業に資金援助を行うことを要請する。
経済の持続性を確保する上での道路輸送の役割は極めて重要だ。道路輸送産業の現在および将来の成功を支える具体的な行動を通じて、国および国際レベルで、しかるべき認識がなされるべきだ。
IRUのウンベルト・デプレット事務局長は次のようにコメントしている。「新型コロナウイルスの感染拡大で、生活必需用の輸送において道路輸送会社とその労働者が果たしている不可欠な役割に焦点が当てられた。各国政府および国際機関は、コロナ危機への対応と回復を支援するために、サプライチェーンとモビリティの継続・回復の支援と道路輸送の重要業務指定を優先的に行うべきだ」
ITFのスティーブ・コットン書記長は次のように語った。「ドライバーは道路輸送の継続にとっての最も重要な要素だ。ITFはIRUと共同で、ドライバーをキーワーカーとして認め、新型コロナウイルスへの対応において他の重要業務の労働者と同等の保護を与えるよう各国政府に要請している。企業の存続を支援し、ドライバーの健康、収入、雇用を守ることがパンデミック克服に不可欠だ」
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