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コロナ禍は海運業界に多くの課題を突き付けている。海運労使は各種国際機関と共に、食品、医薬品、燃料などの生活必需品を世界に届ける船員の仕事と献身を認識してもらおうと活動を続けている。
各国政府に対しては、船員をキーワーカーとして認め、乗下船に影響を及ぼす渡航規制の適用を除外し、必要時に医療支援を提供するよう要請している。近い将来、状況が改善することを期待する。
既に何十万人もの船員が乗船期間を延長しているか、延長の手続中であり、精神的・身体的な影響を受けている。乗船期間の延長は、長期投薬の処方箋の入手にも影響を及ぼす。
コロナ禍がいつ収束するのか不明であるため、船員が必要な長期投薬の購入・配送を迅速に要請できるようにする必要がある。
国によって法律は異なるが、特に現在は、特定の医薬品の入手、反復処方や電子処方箋の利用が不可能なこともある。よって、必要な薬の残量が少なくなってきた船員は、以下を行うべきである。
- 反復使用できる処方箋を入手する必要があることを船長に告げておく。その際、本船代理店が投薬の情報を港湾当局に伝達できるよう、処方薬の正確かつ詳細な情報(用量を含む)を伝える。
- 可能な場合は、入港前に電子処方箋を入手するか、処方箋のコピーを渡しておき、本船代理店に処方可能かどうかを確認してもらう。
- プライバシーの関係から、本船に知られたくない場合は、ITFインスペクターや船員センター・ミッションに連絡する。(ただし、現在、船員センターやミッションの活動は大幅に制限されている)
- 可能であれば、居住国から送ってもらう。ただし、現在の状況においては、配送が制限されたり、遅延したり、到着前に本船が出港してしまったりする可能性がある。また、処方箋が同封された小包は、新型コロナウイルス感染拡大防止に関する国や企業の方針によっては、検疫の対象となる可能性がある。
船員の健康は最優先事項である。医薬品の調達に支援が必要な場合は、今すぐ行動すべきだ。アドバイスが必要な場合は、seafsupport@itf.org.uk または www.seafarerhelp.orgへ。
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