米国西海岸に沿って労働組合の影響力を強化するための新たなパートナーシップが立ち上がり、サプライチェーンを搾取するグローバル企業との闘いで主要な柱を形成することになるだろう。
国際港湾倉庫労働組合(ILWU)と国際運輸労連(ITF)は、少なくとも今後2年間、この方面で協力し合うことを約束した。米国西海岸の海事サプライチェーン全体で働く、男女を問わない全ての労働者の生活をより良くすることに集中する。
「搾取的ロジスティクス企業が台頭する中、世界的な闘いを展開しようとしている極めて重要なタイミングで、このパートナーシップが結ばれた」とITFのスティーブ・コットン書記長は述べる。
「サプライチェーン全体で労働者を団結させることで、グローバル企業が労働者どうしを闘わせる構図を許さず、労働者が一丸となって行動を起こし、お互いを支援し合うことができるのだ」
国際産別組織とその加盟組合は、持てる資源と情報を共有し、データを収集し、雇用水準を追跡調査していく。協力して業界での国際産別労働組織の知名度を上げ、組合員を訓練し、米西海岸の海上貨物輸送チェーン全体で企業による労働者搾取の実態と闘うための戦略を構築していく。
「人件費を抑えるために女性や少数民族が搾取されている地域が依然として余りにも多い」とILWUのウィリー・アダムス委員長は語る。
「企業はサプライチェーンの一分野に圧力をかけながら、他分野の労働者を操作する慣行を余りにも長く続けてきたが、今回のパートナーシップにより、公正な闘いができる機会が生まれるだろう」 —ILWUのウィリー・アダムス委員長
ITFのサプライチェーン戦略では、グローバルロジスティクス企業、その顧客企業、投資家、規制当局などに対する影響力を高めるためのキャンペーンやロビー活動に多大な努力を注いでいる。現場の労働者と地元の組合は大きな役割を果たせる。今回のパートナーシップでは、ITFの海事部門、リサーチ部門、キャンペーンチームから資源を動員する一方、プログラム全体はILWUとITFのジャクリーン・スミス海事コーディネーターが主導する。