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交通運輸労働者、事業者、荷主が、ドライバーの処遇改善を目指して協力

ニュース

2021年5月20日配信

 交通運輸労働者、事業者、荷主をそれぞれ代表する国際団体が、集荷・配送時のドライバーの処遇改善を目的とする憲章を発表した。

 世界中で走行している6000万台以上の商用トラックは、質の高い献身的なドライバーに支えられている。しかし、残念なことに、彼らは集荷・配送先で適切な衛生施設を利用できなかったり、敬意を払われなかったりする等、困難な状況に直面している。そして、この状況はコロナ禍で一層悪化している。

 グローバル・シッパーズ・アライアンス(国際荷主団体)(GSA)、国際道路輸送連盟(IRU)、ITFがドライバーの国際基準の引き上げを目指して発表した「ドライバー憲章」は、荷主、輸送事業者、ドライバーのコミットメントを明記している。

 また、慢性的なドライバー不足を解消するために、特に女性および若年ドライバーの採用の障壁についても対応している。多くの国で、欠員ドライバーの5分の1以上が補充されないままとなっているにもかかわらず、女性ドライバーの割合は全体の2%に過ぎず、欧州とロシアにおける25歳未満のドライバーの割合は5%に過ぎない。

 

デニス・クマートGSA会長のコメント

 「荷主は、ドライバーにとって安心・快適な集配施設を運営したいと考えている。ドライバーがうまく仕事を遂行できることは、我々にとっても、グローバルサプライチェーンにとっても有益である。この憲章は、集配施設に関する法律や基準の遵守や、我々荷主が世界の商用ドライバーと協力するための最良事例を促進するものである」

 

ウンベルト・デ・プレットIRU事務局長のコメント

 「道路輸送は全てのサプライチェーンにおいて不可欠な存在だ。コロナ禍で明らかになったように、トラックドライバーとその事業主は、世界経済が機能するためにはなくてはならない存在であるものの、劣悪な環境に直面していることがあまりにも多い。彼らは献身的な輸送のプロであり、適切に仕事を行うためにディーセントな労働環境を必要としている」

 

スティーブ・コットンITF書記長のコメント

 「コロナ禍は、世界を動かし続ける交通運輸労働者やドライバーの重要性を明るみにした。彼らは適切な雇用条件の下で、安全で、尊厳のある、差別のない環境で仕事ができなければならない。「ドライバー憲章」は、彼らキーワーカー(市民生活に必要不可欠な労働者)の処遇改善や、女性・若年ドライバーの採用促進のための重要な一歩だ」

 

 憲章に署名し、ドライバーの処遇改善へのコミットメントを示すことは数秒しかかからない。憲章の発表は、本日、IRU事務局長とITF書記長が国際交通フォーラム年次サミット全体会議で交通運輸労働者とモビリティの将来について講演するのに合わせて行われた。

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