ITFはカナダ連邦政府と海運業界が協力を継続し、船員の生活向上を目指して同国初の「船員福利厚生委員会」を設置したことを称賛する。
同委員会の設置は海上労働条約締約国としてのカナダのコミットメントの表れだ。
カナダ政府は同委員会が「カナダにおける船員の福利厚生の調整の場として機能し、船員の娯楽・文化・医療サービスや陸上の福利厚生施設の利用促進を目指すほか、上陸や船員交代等に関する政策や規制について政府に助言する」としている。
労働者や業界の代表者で構成され、業界は「船主、ターミナル、港湾、外国船主代理店」が、労働者はカナダのITFインスペクター4名全員とITF加盟組織のILWU、ILA、CMSG、SIU、BCFMWUが代表する。
カナダのITFコーディネーターであるピーター・ラヘイは初代副議長に任命され、「非常に誇りに思っている」と語り、次のように説明した。
「船員はコロナ禍の影響を大きく受けているエッセンシャルワーカー(市民生活に必要不可欠な労働者)だ。彼らを可能な限り支援するのが我々の役割だ」
「運輸省が支援する、船員の福利向上を専門とする全国規模の機関の設置は、私が毎日接触している船員たちに、我々の業界、我々の政府は皆、船員のことを気にかけているという明確なメッセージを送っている」
「コロナ禍が始まって以降、カナダは船員交代の危機に立ち向かい、船員と船員組合が長年の闘いを通じて勝ち取ってきた重要な権利や労働条件を守るために、可能な限りの取り組みを行ってきた」
「カナダは、船員交代に関するIMOプロトコルをいち早く採用し、船員交代の円滑化を実現した。カナダ政府は、我々の要請に基づき、船員が乗下船のためにカナダに入国する場合は、ほとんどの国籍の船員のビザおよび検疫を免除した」とラヘイは続けた。
ビザが必要な船員はオンラインで申請し、電子メールで確認を受け取ることができる。